FEATURE

PHEENY for 1LDK apartments.

 

9月23日(木)秋分の日に、
PHEENY for 1LDK apartments.の
スペシャルなスウェットを発売します。

PHEENYのデザイナー秋元舞子さんに、
今シーズンのコレクションにまつわる
ストーリーや別注アイテムの着こなし、

そして秋元さん自身のことについて
お話を聞かせてもらいました。

Sep 22, 2021

-今回のコレクションは、バウハウス
ミッドセンチュリーの家具や建築から着想を得て作られていますよね。それに至るきっかけは何だったのでしょうか?

ミッドセンチュリーの家具や建築がずっと好きだったのですが、歴史を遡るとバウハウスのデザインが大きく影響していること知りました。


PHEENYの21AWコレクションを考え始める時期が、バウハウス100周年の展覧会に行ったり、新しい写真集を購入したタイミングと同じだったんです。


PHEENYのコレクションは日常の事柄が反映されることが多いので、自然とそうなりましたね。



-特にテーマが反映されている
アイテムはありますか?

ワンピースやカットソーにプリントされているこのグラフィックがわかりやすいですね。

これはバウハウスの校舎の中の写真(電球が写っている写真)、壁や階段とか、旅先や日常の写真をコラージュして作っています。

-これらのアイテムは今回のコレクションでとても印象に残っているピースですね。

秋冬はどうしても服装が暗くなりがちなので、こういう明るい色を差すといいですよね。


コロナ禍で、世の中が大きく変化しましたが、もの作りへの影響はありましたか?

会社に行くのは週2.3回に減らしました。自宅での作業が増えたので、より快適な環境を求めるようになりました。


そうする中で、「家でも着られて外でも着られる」ことを意識してもの作りをするようになりました。

特に“洗える素材”をいつもより考えるようになりましたね。洗っても型崩れしない生地や、すぐ乾く生地だったり。

私は気に入った服を毎日着たいタイプなので、洗ってもすぐ次の日に着られるっていうのは私にとっては重要なのです。

例えば、サーマルだったら、いつもだと綿100%のずっしりした生地を作るのですが、今シーズンは表面にポリエステル、裏面にコットンのハイブリットサーマルを作りました。ポリエステルが入っているので乾きも良いし、軽いし、型崩れもしないし機能的素材なんです。

– 秋元さんは古着がお好きで、
PHEENYのお洋服にも反映されているなと思うのですが、
今回1LDKの別注で作っていただいたスウェットは、何かモチーフになった古着があるのですか?

形に関してはオリジナルになります。生地に関しては、私自身一番着るチャンピオンのリバースウィーブをモチーフに、肉厚でしっかり目が詰まった裏毛を目指して作りました。

ただ硬くてゴワゴワしているだけの素材は嫌だったので、着れば着るほど風合いが出て、身体に馴染むような、育てていけるスウェットにしています。

-このスウェットのこだわったポイントは?

袖のボリュームですかね。袖や、肩にタックを入れてたっぷりしたスリーブにしています。ラグランスリーブだけどタックスリーブのような変形のデザインがポイントですね。

スウェットとかあんまり着ない人でも、これだったらそこまでカジュアルになり過ぎずに取り入れやすいかなと思いデザインしています。

-背中のデザインが変わっていますよね。

ラグランスリーブって通常はネックから脇にかけて斜めの切り替えが入っているんですよね。オモテ面はそうなっているのですが、肩にタックがあるので、パターンの形状や生地の取り都合の兼ね合いで、背面は襟の真ん中から垂直に線を入れデザインとしてもポイントになるように、このパターンになっています。

-袖や、裾のリブも長めですよね。

そうですね、ヴィンテージスウェットによく見られるディテールなのですが私は長いリブが好きなので、基本的にPHEENYのスウェットなどは9.5cmの長めのリブを採用しています。

-私もスウェットが好きでいろんな種類を持っていますが、
ここまでコンパクトなデザインのものをあまり見たことが無くて、
これはついつい欲しくなるスウェットですね。

秋元さんは、このスウェットをどんな風に着たいですか?

スウェットの着丈が短めなので、やっぱりハイウエストパンツを合わせたいです。

今シーズンのPHEENYのハイウエストバルーンパンツは、ボリュームもあって相性が良いですね。グリーンとブラウンの組み合わせって、グリーンが映えてすごく可愛いじゃないですか?

先ほど紹介した今期のグラフィックを載せたカットソーをインナーに着て、袖口をチラッと見せてあげたらポイントになると思います。

足元は、トップスを目立たせたいので黒のブーツと合わせるとバランスが良いんじゃないかな。スクエアトゥとかも可愛いかも。

もしくは、古着のホワイトのカーハートのペインターパンツ(秋元さん私物)なんかも相性いいですよね。最近個人的にペインターパンツ良いなって思っていて、さっきのコーディネートとはまた違った感じで良いですよね。NIKEのエアフォース1や、1LDKさんで出していたReebokのクラブCを足元に持ってきたら可愛いと思います。



スウェットって真夏以外通年で着られるので、春先にはこんな感じでパジャマっぽいパンツを合わせて軽快に着たいですね。(パンツPHEENY 22SSコレクションより)

-秋元さんのパーソナルな部分も伺いたいのですが、まず服作りに目覚めたきっかけは?

もともと幼少期から手を動かしてモノを作ることが好きで、学校の科目でいうと図工が得意でした。裁縫との出会いは、小学校の図書館で裁縫の本を借りて自分でフェルトのマスコットを作っていたのがきっかけです。中学生の時にミシンを買って、教科書をみながら簡単なスカートとかを作ったり、それが初めて自分で作った洋服ですね。当時はよくバッグやポーチなども作っていました。そこから文化服装学院に行って、服作りを学びました。ちなみに文化に行くことは中学生くらいから決めていました。

-そこから今の服作りに就くまでは
どんな経緯がありましたか?

卒業前にN.HOOLYWOODの販売のアルバイトをしていました。就職のタイミングでN.HOOLYWOODがパタンナーを募集していたのでそのままパターンのお仕事に就きました。そこから独立してPHEENYをスタートさせました。

-学生時代にいろんなファションの刺激を受けたと思うのですが、影響を受けた人物などいますか?

学生時代の頃は、雑誌NYLONでモデルのスナップを見るのが好きでした。

特にシャルル・アナスタスのミューズでValentine Fillol-Cordierというモデルがいて、
今でも一番好きなモデルさんですね。彼女がよくオンブレチェックのシャツを着ていて、私もオンブレチェックが好きになりました。PHEENYの定番でリリースしているオンブレチェックのシリーズは、彼女がキッカケですね。

-休日は何をして過ごしていますか?

家にいることも多いのですが、外に出るときは~夏だったら川に行きますね。本当は海に行きたいんですけど、せっかく海に行くなら、沖縄へ行きたいので、都心からもアクセスが良いあきる野市の秋川渓谷によく行きます。春から下見に行って良い飛び込みスポットを探したり、川の流れを観察したりして、夏に向けて下準備するくらい川遊びは好きです。

東京から1時間くらいで行けちゃうので、思いっきり川で遊んで、帰りは銭湯に寄って日帰りで行くのが良いですね。

-普段よく行く好きなお店はありますか?

幡ヶ谷にあるPaddlers coffeeの隣にForagerっていうお花屋さんがあって、そこで取り扱っている花器がすごく可愛くて、近くに行ったときはついつい寄りますね。作家物から手に取りやすい価格帯の物まであって。フローリストのチーコさんのセンスが素晴らしくて。花器と花の組み合わせがアートみたいで、真似できそうでできないそのセンスに憧れますね。


代々木上原にアトリエがあるので、代々木八幡とか代々木公園など近場で過ごすことの方が多いですね。上原に最近できた ECHORDっていう古着屋さんはまだ行ったことがなくて、気になっています。


Interviewer Saki Nishikawa
Photo Yui Hirose

PHEENY デザイナー
秋元 舞子
Maiko Akimoto


文化服装学院技術専攻卒業。
N.HOOLYWOODのパタンナーとしてキャリアをスタートし、2012年より、自身のブランドであるPHEENYをスタート。今年でブランド設立10周年を迎える。
http://www.pheeny.com/



PHEENY for 1LDK apartments.



​リリース詳細

2021年9月23日(木) 発売

〈 PHEENY for 1LDK apartments. 〉

“SWEAT TUCKED SLEEVE PULLOVER”




​インラインではベーシックカラーの展開だったものを、明るい色に変更し、暗くなりがちな秋冬のコーディネートに映えるように作りました。

また、素材にはブランドオリジナルのコットン度詰め裏毛を採用。
着ていくほどに風合いが増し、身体に馴染んでいくのが魅力です。

袖口や肩にタックを配したボリュームのあるスリーブが特徴。

着丈がコンパクトなのでハイウエストパンツとのバランスが良い一枚です。