一生物のコートに出会った話。
こんにちは。1LDK annexの金澤です。
徐々に朝晩の気温が下がり始め、ようやくここまで買ってきた秋服を楽しめる季節が近づいてきましたね。
店頭は秋服・冬服共に充実してきているので、洋服好きにとっては最高の季節到来。
この時期は毎週のように各ブランドさんの新作たちが届くので、ワクワクと共に誘惑とも戦いっぱなしです。まぁ、余裕で負けるんですけどね。笑
一度緩めたら止まることを知らない僕のお財布。
今年こそは、計画的にペース配分をして買っていこう。なんて思っていたんですが、、。
もうこうなった以上、誰よりも今年の秋冬を楽しんでやろうと思います。
そんな覚悟も決めたところで、またもや僕のお財布を苦しめてくる最高にかっこいい洋服に出会ってしまいました。
Made in Germany.
これだけでどこのブランドかわかる方もいらっしゃるでしょうか。
遡ること半年前。
もうどっぷり虜になってしまったFRANK LEDERの展示会に初めてお邪魔した時のことです。
以前ブログでも少しお話しはしましたが、ドイツ国内でもコロナウイルスが少しづつ終息に向かってきている影響で、今シーズンのファブリックは一目でわかるほどに生き生きとして見えたのを今でも覚えています。
そんな中で、強烈に存在感を放っていたのが今回のブログの主役でした。
これからコートをご紹介していこうっていうタイミングで水を刺すようですが、僕も西脇もここ数年で言うと正直、機能性・機動力を求めて軽いダウンやブルゾンを手に取ることの方が多かったように思います。
そんながっつりコート派ではない僕ら2人にも刺さった、というのが今回のキーポイント。
冬はコート一択の方にも、これまではダウン派だった方にもおすすめさせてください。
間違いなく今年のロングコート部門堂々の第1位。
一生物の本気アウターを仕入れましたので、最後までお付き合いください。
ヴィンテージのブラックウールをふんだんに使用した、シンプルながら重厚感のある面構えのロングコート。
真夜中にぼーっと夜空を一点見つめている時の引き込まれていくようなあの感覚。奥行きがあり、色からも重さを感じることができる圧倒的なブラックコートは、まさに一軍の名がふさわしい出立ちです。
これが今シーズンのフランクリーダー固めでしたかった理想のスタイリングです。
変わらずクラシックな洋服が好きで、特にフランクのようなファブリックに特徴のある洋服に合うコートを探すとなるとなかなか納得のいくものがなかったのですが、当たり前ですが同じブランドともなると馴染み具合は半端じゃないですね。
もう20年以上もクラシックな洋服を作り続けているブランドさんなので、もっと肩の張るザ・クラッシックなコートを作っていてもおかしくはないのですが、今回のコートは身幅、アーム共にかなりゆとりのある設計、それに肩もラグラン仕様なので手で持った時ほどの重さはなく着ていてもストレスのかからない考え抜かれたバランスでした。
フロントから見た時の見え間はかなりシンプルを追求したものですが、バックシルエットがもう最高なんです、、、
かなり高めの位置からつままれた生地が下に向かってスーッと落ちていくこのシルエット。
歩くたびに動きの出る後ろ姿に惚れ惚れします。
まぁ、自分では見えないんですけどね。笑
後ろを歩く人に見せびらかしたくなる自慢の後ろ姿。
「男なら背中で語れ。」と昭和の熱血謳い文句がありますが、語る気なんかなくとも勝手に語ってくれることでしょう。
< CREDIT >
SHIRTS: HERILL “Cotton Cashmere Brush Work Shirts”
PANTS: refomed “RIGHT HANDED DENIM PANTS(USED)”
さて、お次は先程よりもこのコートをカジュアルに着こなすなら、、、
真っ先に浮かんできたのは”シャツ”スタイルでした。
僕のスタイルにおいて外せないアイテムの一つで、全身カジュアルセットに抵抗のある僕にとって、どこか品よく引き締めてくれる要素が欲しい。
カジュアルなデニムと合わせてもどこかしっかりとした見え方をしてくれるので結果的に一年中同じような格好をしています。
もし僕と同じくカジュアルダウンさせすぎるのがしっくりこないという方は、お手持ちのシャツにコートを羽織る、くらいのバランスが収まりいいかも知れません。
そんな秋の装いにコートを羽織ってあげるだけで一気に冬の装いへと昇華してくれます。
冬は気温的にもレイヤードが必須になるので、洋服好きにとってはテンションが自然とぶち上がる季節な訳ですが、その日会った人の印象を決めるのはおそらく一番上に着ているアウターになります。
どんなに良いアイテムを下に重ねていようが、結局アウターまで手が回らなければ本末転倒。
前にもちらっと触れましたが、クラシック回帰を掲げる今季のannexにとって、クラシックな洋服がタイプな僕にとってはこれが今年の勝負アウターというわけです。
ディテールを見ていくと、ご覧の通りかなりアームホールは太め。
ということでインナーはおそらくなんでもいけちゃいますが、ものすごく目の詰まった生地なのでこのコート一枚でかなりの防寒性です。
今の日本の技術からすると、もちろん軽い素材で雨も弾くし、風邪も通さないような素材なんてのは存在するわけですが、原点に立ち返って自然本来のウールの持つ油分によって多少の雨はもろともしない、それに加え外からの風は通さず、汗をかいたとしてもイヤな匂いは素材が吸収して消し去ってくれる素材本来の良さをテック系の進化が進んでいる現代だからこそ体感してみてほしいです。
ということで、名古屋の例年通りの気温でいくと12月下旬の本気の冬が始まらない限りシャツ、スウェットくらいで十分このコート一枚で対応できると思いますよ。
< CREDIT >
SWEAT: UNIVERSAL PRODUCTS. “JUMBELCA SWEAT HOODIE”
PANTS: WELCOME RAIN “5 Pocket Denim”
店長の西脇にも着てもらいましたが、いつものスウェット+デニムのスタイルにも難なく馴染んでいました。
これは何通りもスタイリングを考えてみて思いましたが、このコートは本当にどんなスタイルの人でも使いやすいアウターだと思います。
ただ、ここで間違って認識して欲しくないのは、ブラックのコートだったらなんでも良かった訳では無く、フランクリーダーが作るこの質感、丈感、綺麗になり過ぎない重厚感のバランスが群を抜いていました。こんなコートは探してもなかなか出てこない。
それと、皆さんロングコートを選ぶ上で”丈間”は気にされるポイントの一つだと思いますが、本当に計算され尽くされてます。
大体膝とくるぶしの間くらいに来るようなレングスですが、このコートの作りとしてはウエストあたりまでにボタンが4つ付けられているデザインです。
これによって、フロントのボタンを全部閉めたとしても、歩けば必然的に穿いているパンツは見え隠れするようになり、ロングコートの一番の懸念点である”着られてる感”を防ぐことができるわけです。
「ロングコートはかっこいいけど、丈がな〜、、、」
で迷われていた方には真っ先に着ていただきたい。きっと今までの悩みなんていとも簡単に払拭してくれますよ。
ロングコートに身長なんて関係ねぇ。このコートはそう言ってます。
< CREDIT >
KNIT: HERILL “Goldencash Zipup Sweater”
PANTS: UNIVERSAL PRODUCTS. “JUMBERCA SWEAT PANTS”
長くなってしまいましたが、最後はとっておきの今年したい真冬のスタイリングで。
僕らannexメンバーは皆ヘリルのゴールデンキャッシュが大好物で、時期が来れば誰かしらは着ているニットです。
そんな贅沢なふわふわとろとろのカシミヤニットの新作がここで着ているフルジップタイプ、今年はこれをこのコートのインナーに使いたい。
コートのボタンを閉めるときはジップ全締めで。
もうここまで来るとめちゃめちゃ自己満ですが、すんごい暖かさに加えて突き抜けてかっこいいと思います。
さっきその日の印象を決めるのはアウターだ。とお話しましたが、
このほんの少し首元から覗かせるアイテムを皆様なら何をチョイスしますか?
遊びに遊びまくってアレンジしちゃってください!
国内ブランドでもメインアウターともなると、当たり前のように二桁に乗ってくる今の時代。
人それぞれ良しとする部分も違うでしょうし、苦手なジャンルも当然存在すると思います。
この仕入れまでコートに対してそこまで思い入れがなかった僕から見て、
このコートは要素が詰まっていながら、それを全面に押し出してこない”普通さ”に強烈に魅力を感じました。
この込められた”普通”をどう着るか。洋服の面白さを感じることができると思います。
歯止めが効かなくなった僕のお財布に、ついてきてくださる猛者の方をお待ちしています。
今年のAWもとことん楽しんでやりましょう!
今回はかなり長いブログになってしまいましたが、ここまでご覧いただいてありがとうございました。
それでは23AW、僕からの本気の一生物アウターをぜひご堪能ください。
< FRANK LEDER >
”BLACK WOOL COAT”
Color: BLACK
Size: S / M
¥168,000- + TAX
○お問い合わせ先
1LDK annex
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皆様のご来店を心よりお待ちしております。
1LDK annex 金澤
September 22, 2023, 6:00 PM
Category: PICK UP