ssstein for Unlimited ” SHIRT / COAT / TROUSERS “
”ssstein for Unlimited/YOKE for 1LDKannex”
“YOKE for 1LDK annex DOUBLE JACKET”
“YOKE for 1LDK annex CUT OFF COAT”
1LDK annex三浦、西脇からバトンを受け取りまして尾州企画のBLOGの締めは鵜飼が務めさせて頂きます。
この記事が公開される本日私達Unlimitedloungeチームはニットを学びにBATONERの工場を訪ね山形の寒河江に来ております(笑)。
その3日後には一宮市の機屋に立つと思うとどれだけ工場好きなんだと突っ込まれそうですが、そのスタンスが今回の企画の原動力となりました。
最高のプロダクトを生む人達に愛と敬意を持ちお客様と一緒に全力で楽しみたいと思います。
念の為再度お伝えさせて頂きます。
このプロジェクトは店舗ではなく、この生地が織られた場所で販売いたします。
当日はsssteinデザイナー浅川氏、YOKEデザイナー寺田氏、Unlimited-lounge-鵜飼、1LDK annex 西脇、三浦、葛利毛織工業スタッフがお迎えします。
会期:2024年11月2日(土) ~ 3日(日) 12:00-17:00
販売会場:葛利毛織工業
〒493-0004 愛知県一宮市木曽川町玉ノ井宮前1
※名古屋鉄道玉ノ井駅徒歩2分
近隣にコインパーキング有り
私からは特別に制作していただいたsssteinのアイテムをご紹介いたします。
どうか最後までお付き合いください。
まず今回の企画が実現できる可能性が見えてきた中で伺った24AWの展示会で、もし形にできるならばと真っ先に想像が膨らんだものがこちらです。
ssstein for Unlimited
“FLANNNEL SKIPPER SHIRT”
color:CHARCOAL
size:S/M
¥63,800- taxin
私自身、毎年秋冬になるとイギリスFoxbrothers社のフランネル生地を使った某ブランドのプルオーバーシャツを愛用していまして、購入時はとにかく着た時の雰囲気が好きという単純なものでしたが年々愛着が湧いてきまして今では欠かせない存在です。
私の中でフランネルのシャツは、Tシャツ、ロンT、タートルネックと気温毎でインナーのグラデーションを作れば長期間着用できる上、どうしてもニットばかり袖を通すことになる時期にも新鮮さをもたらしてくれる救世主。
なぜプルオーバーが良いかと言う点に関しましては、もしこの質感の前開きデザインでシャツ作るとなるとボタンも重い質感をチョイスすることになり、シャツジャケットのようなアイテムになることが予想出来ます。
その雰囲気になってくると上からジャケットやコートを羽織るスタイルが想像できず、このプルオーバーのワンアクションで着用出来るボタンレスのディテールこそがしっくりくる。
私自身冬らしいアウターの質感が好きだからこそ、それを気軽に取り入れられるこのプロダクトは、着心地だけでなくファッションアイテムとしても気に入る未来がしっかりと想像でき、是非皆様にもお勧めしたく製作を依頼をしました。
デザインに関しましては、ボタンレススキッパーですからこの文脈の延長線上にいるプロダクトかと思います。
1997-2003エルメスのデザイナーにマルジェラが就任していた時のヴァルーズを20年の時を経てsssteinの美意識の中、再構築したのだろうと。
私とデザイナー浅川氏が同学年ということもあり、ブランドのクリエションから、洋服に興味を持ちはじめたあの頃に憧れを抱いていたデザイナー達から影響を受けている部分も感じています。
そして、心の底から先人達へのリスペクトがあるからこそブランドが世界に羽ばたくこのタイミングで表現したのかなと感じています。
当時はレディースのみの展開でしたが、sssteinのバランスでメンズがリラックスして着用できる提案。
敬意があるからこそエレガントに重きを置きながら作り込みを。
襟はやや小ぶりにし、台襟が付き、襟が外に寝ないように設計。
ブランドの縦に落ちるようなシルエットとのバランスを考慮し、カフス部分は2プリーツで全体像を調整しています。
胸元の縫製仕様は、パイピングで挟み込み引き算の美学を感じます。
素材の提案としてもデザインとしても新しい扉が開く逸品です。
続いてコート。
座談会でも言っていたようにYOKEの寺田さんが「あの生地で浅川くんが作るコート見てみたいな」とその一言で確かにブランドの顔でもあるコートをこのプロジェクトで作らない理由はないなと。
浅川氏にご相談したところ素材との相性を考慮した3型をご提案くださって、その中の1つが当店で毎年欠かさずセレクトしている型だったので迷わずこちらに決めました。
ssstein for Unlimited
“OVERSIZED INVESTIGATED COAT”
color:CHARCOA
size:S/M
¥187,000- taxin
大ぶりな襟やスリーブ、シルエットが映えるよう意図したミニマルで静かなデザインのバルマカーンコート。
初めて展示会で袖を通した時、このモダンに映るバランスに衝撃を受けた記憶があります。
浅川さんは、物作りを始めた当初から“なぜこの洋服は美しいのか”を根本から理解したいが為にその洋服を分解してまで分析をするような変態気質の方(褒め言葉です笑)
素材やパターンの部分だけじゃなく、縫製の順番や始末の部分でも仕上がりに差が出てくることを熟知されています。
ブランドの色が出し辛いスタンダードなものこそ、その経験値を持った上でデザイナーがどれだけの理想像を描けているかがとても重要で、プロダクトの完成度が左右されると思います。このコートは、そんな sssteinの表現の強さとクオリティの高さを存分に体感頂ける逸品です。
ベースが決まりサンプル製作を依頼した際、浅川さんにコレクションと素材も違う為、全く同じシルエットと設計で作らずに一度この素材に合うように調整させて下さいと。
コートの凛とした雰囲気と柔らかな着心地から、目付もしっかりとしたフランネルなので、本家のメルトンに比べると軽やかに仕上がるかな?ぐらいの想像をしていて、正直そのまま生産してもクオリティ的には全く問題ないはずなのにこの対応には震え上がりましたね。
世界中のお店から発注がくるものではなく、一回限りの企画に対してここまで注力して頂けるとは。
少し申し訳ない気持ちと全力で取り組んでくださる姿勢に浅川さんに依頼してよかったなと心から思いました。
生地の柔らかさを活かすことを優先し、サイジング、パターンを微調整して頂き、表からは確認できませんが内蔵されている副資材も完全にこの一着の為の仕様となっております。
その仕様変更の賜物として個人的に袖のシルエットがやばい。
是非袖を通した際に注目していただきたい。
そしてこのプロジェクトの中YOKEと素材の関連性だけでなく”レザー”使いのアクセントもリンクさせた特別仕様となっております。
フランネルの柔らかく温かみのある素材とレザーの質感のコントラストはスタイリングに置き換えたとしても最高の組み合わせですからきっと皆様にもお気に召して頂けると思います。
スクエア状のレザーパーツは取り外し可能で前身頃裏に納められるボタンが付き、ミニマルな印象でも着用頂けます。
独自の縦に落ちるシルエットを演出する為の身幅の分量は、ベルトでグッと絞った時にフルオープンとは対象的な映り方となりその振り幅も広さもこのコートの魅力の一つ。
また、カフスに配されたボタンを留め、袖口を絞ることで袖に溜まりを作ることも可能。ベーシックながら着用者の着こなしによって似合い方が変わる最高なコートに仕上がりました。
最後は
ssstein for Unlimited
“WIDE EASY TROUSERS”
color:CHARCOAL
size:S/M
¥63,800- taxin
今回のプロジェクトで実現したかった“生地がブランドの垣根を越える”こと。
このパンツはsssteinの浅川さんに作って頂きましたが、YOKEの寺田さんに作って頂いたカーコートやジャケットとセットアップになります。
本来セットアップというスタイルはそのブランドでしか成立しないもの。
そしてデザイナーが描く理想があり生まれるものだと思います。
YOKE,sssteinの世界観からすると本来ならばジャケットと対になることを想定したトラウザーズはモードな提案となりますが、本企画は私達が穿きたいこのバランスで制作頂きました。
フロントにはタックが入り、腰裏はイージー仕様。着こなしにメリハリを付ける際に必須なベルトループも搭載。そして、内側にはドローコードが付いています。
形に関しましては、ワイドストレートシルエット。
裾に溜まりが作れてシューズの履き口が隠れるこのバランスは両店舗のお客様は大好物かと。
ベースとなった形はsssteinでもアクティブな素材を使用していたものですからこの仕様なのです。
それを聞くと私達が選んだちょうど求めていた感覚を汲み取って頂けるのではないでしょうか。
イージー仕様にも関わらずシルエットが立体的に仕上がるのはやはり高級オーダースーツやオーダースラックスの世界でも重宝されている素材ですから仕立て映えが素晴らしい。(日本一と呼ばれるスラックス職人の方も賞賛しています)
その点だけでは、実際このクオリティまで仕上げることはできないと思いますので恐らく、こちらはイージーパンツでは珍しくトラウザーズ工場で縫製しています。
パターン設計上のシルエット作りが秀逸なのは勿論、タックの入りや膨らみ方を見ればアイロンワークなど丁寧な作業工程を経ていることが読み取れます。完全に立体物として作られている為、身体を入れたときの雰囲気がとにかく抜群です。
このフランネルの角のない柔らかな質感は、大袈裟に聞こえますが何年も履き続け自分だけの道具に育ったパンツのようにリラックスした快適な着用感を提供します。それでいてこの色気は本当にたまりません。
5年10年着用しても質感を失わずプロダクトとして恒久的な価値を保つションヘル織機で織った生地の耐久性の高さはボトムスでこそ安心感を得られます。
エイジングを楽しめるカシミヤニットや革靴同様にご自身の定番の一本としてお勧めさせて頂きます。
三浦、西脇のスタイルサンプルもご参考にどうぞ。
そしてannexの二人に着用してもらったsssteinのスタイリングをご覧ください。
最後に少し素材の話しに戻りますが、この白、グレー、ブラックが混ざり合った質感ってどう作られていると思いますか?
その答えは織りではなく、実は染めです。
糸になる前の綿(ワタ)の状態で染めたものをTOP染めと呼ぶのですが、こちらはTOP染めされた複数色の綿を混ぜ合わせて、紡績し糸にしたものを織ることで均一で豊かな表情が作られています。
更に追記させて頂くと生地に色が付けられるタイミングは大きく分けて、4段階あって、製品→生地→糸→綿(わた)です。
右にいくにつれて順番に素材へのダメージが少なく、風合いが良くなっていく為、素材の知識があり原料の良さを最大限に引き出そうとなると自然と綿の段階で染めたTOP糸を用いるのです。
例えば、annexチームが偏愛するスウェットでもグレーだけやけに手触りが良いものが存在しませんか?
TOP糸で編んでいるのか、編んだ後に染めているのか同じ生地だとしても表現したい色によって染めの工程が違っていたりすることで大きな差が生まれるのです。
私自身その風合いの良さを最大限に引き出せるTOP糸の魅力に惹かれ、ウール、コットン、カシミヤにおいても
選択肢があれば取り憑かれたようにセレクトしていた24AW
annexであれば、COMOLIのこちらやA.presseのこちらもまさにムラと風合いからTOP糸でしょうから、やはり極上素材へと向かうにつれて”CHARCOAL”の魔力に取り憑かれていくのかなと。
このプロジェクトで満場一致した葛利毛織工業が手掛けた最高のフランネルも”CHARCOAL”。
Unlimited-lounge-と1LDK annex各店舗スタイルは違えど素材やプロダクトを見極めることが我々の仕事ですから今となっては、これまでに培ってきた経験値から次第に浮かび上がってきた最良の選択肢をシンプルに選択しただけなのかもと思えてきました。
それを私達が全幅の信頼を置く日本を代表するデザイナー2人に託し最高のコレクションに。
デザイナー、バイヤー、生産背景それぞれと会話をしながら洋服を選ぶこのプロジェクトは私達、お客様、双方にとっても新たな体験型の販売会になります。
それでは、当日葛利毛織工業でお待ちしております。
会期:2024年11月2日(土) ~ 3日(日) 12:00-17:00
販売会場:葛利毛織工業
〒493-0004 愛知県一宮市木曽川町玉ノ井宮前1
※名古屋鉄道玉ノ井駅徒歩2分
近隣にコインパーキング有り
・販売は先着順でご案内します。
・会場の近隣が住宅街となる為、混雑した場合は
当日の状況によってルールを設けさせていただきます。
その場合はスタッフの指示に従っていただけますようお願い致します。
・イベントでの販売を優先させていただきますので、
オンライン販売につきましては11/3(日)夜にお知らせします。
・完売した場合はオンラインでの販売はございませんので予めご了承下さい。
○お問い合わせ先
1LDK annex
〒461-0001
愛知県名古屋市東区泉1-12-33
052-211-9546
info@1ldk-annex.jp
皆様のご来店を心よりお待ちしております。
Unlimited 鵜飼
October 30, 2024, 7:00 PM
Category: PICK UP