HERILLのデニム
こんにちは。1LDK annexの金澤です。
ようやく、ようやく、、、、春きましたね。
毎日欠かさず薬を飲んでいても勝てない花粉症の季節がやってきて、コンタクトをつけている目はゴロゴロして痒いし鼻水は無限に垂れてきますが、そんなことはどうだっていいと思わせてくれる程、洋服好きにとっては待っていたポカポカ気温がやってきました。
それはそうと、みなさん今年の春にはどんな洋服が着たいですか?
今から半年前、25SSのオーダーをお店としての視点、ブランドさんとしての強み、そして僕らスタッフそれぞれがご紹介していきたい内容をまとめてシーズンのラインナップを構成していますが、
お店として外せない”デニム”というアイテムが、お店としてだけではなく個人的にも必要な存在に変わってきたのがここ1,2年の変化です。
最近は自分に合うものを見つけられた時には積極的に取り入れるようにしていますが、それでもデニムってなんだか春になるといつにも増して穿きたくなってしまうのは僕だけではないはず、、、、
そんなわけで、今日のブログではこのSSで僕がすでに購入したおすすめのデニムについて深ぼっていこうかなと思います。
HERILL
“HONAI suvindenim 4PK”
Col: INDIGO
Size: 0 / 1 / 2 / 3
¥55,000-TAX IN
オーダーのタイミングからコレは買おうと楽しみに待っていて、お店に届いたのが1ヶ月ちょっと前だったと思いますが、買ってからというもの週3日は穿いている新しいマイ定番になりました。
へリルファンの方ならこれまでにも目にしたことがあるであろう、ブランド定番の「4ポケットデニム」。
annexでも何度も仕入れてきましたし、僕自身何度も穿いてきたことのあるシルエットでしたが、実は今シーズン初めて”インディゴカラー”が登場したんですよ。このカラーリングと生地にやられちゃって、、、急に欲しいと思ってしまったんですよね。
実はこのデニム、パターンはHERILLが、生地や縫製はCIOTAが担当し、両者の強みがギュッと濃縮されたプロダクト。もうすでに4ポケットデニムをお持ちの方にもプッシュしたくなるデニムです。
日本でデニム産地といえば、まず初めに浮かんでくるのは岡山県だと思います。
その岡山に本拠を構えるファクトリーブランドの代表格がCIOTAですが、やはりデニムの生地、縫製には自社工場を持つブランドならではの強みを持っていると思っていて、今回ここで採用されたのが「スビンコットン」のみを使用した贅沢な生地でした。
スビンコットン=希少繊維。というのは共通認識にあると思うのですが、ではなぜこの原料がそこまで高価な取引がされているのか。
まず、スビンコットンを使用した洋服を触った感想を端的に伝えようとしたら、おそらく「気持ちがいい。」という一言が自然と口から漏れ出してくるはずです。
これはスビンコットンならではの特徴によるもので、超長綿と呼ばれる非常に細く長い繊維による滑らかさや光沢感、それにプラスして耐久性にも優れ、肌をふわっと包み込んでくれるような柔らかさを兼ね備えた、一度知ってしまうと病みつきになってしまうような着心地を実現させてくれる素材です。
(ちょっと話が脱線してしまいますが、、、)
こんなにいい条件の繊維なんだから、もっと生産数を上げられないのか、、、?と思い調べてみましたが、そもそも(もしかしたら例外もあるのかもしれませんが)スビンコットンはインド南部の限られた生産農場でしか厳しい気候条件をクリアすることが出来ないため作ることができないのだそう、、、
さらに災害や気候の影響次第でその年の収穫量が変動し、栽培してから収穫するまでの難しさから生産農家さん自体の母数が減ることで、スビンコットンの希少性が右肩上がりに。その希少素材を使用してさらに多くの人の手によって生み出される洋服。大事に穿いていかなきゃと思わされます。
このデニムは素材が持つ風合いが存分に引き立てられているので、ごわっとした乾いた質感は全くなく、足を通した瞬間からしっとりとした柔らかさを感じていただけると思います。
そして個人的に惹かれたポイントがもう一つ、”カラーリング”です。
いわゆるな濃紺ではなく青みを少し足したHERILLらしいカジュアルさを感じられる雰囲気がありながら、インタックをつまみスラックスを思わせる緩やかなテーパードの効いたバランスにやられました。
この色味というのは商品名にも関わってきますが、「HONAI=本藍染め」が特徴です。
一般的にはと言うと語弊があるのかもしれませんが、人工的に作られた合成染料を使用した”インディゴ染め”は安価で染めやすいためデニム生地にはよく用いられています。
ですが、ここで採用された”本藍染め”というのは藍植物を原材料として染色を施すもので、人の手と時間、そして綺麗に染め上げる技術が必要になる職人技です。
せっかくいい食材があっても料理人が素人であれば美味しいご飯が出来上がらないのと同じで、スビンコットンという最高級原料を存分に使った生地を昔ながらの手間のかかる本藍染めで仕上げるという、へリル×シオタの洋服への追求が成し得た結果がこのデニムには詰まっています。
( CREDIT )
O.E.M “WOOL TRIM L/S”
HERILL “Rigid Wool mohair Jacket”
今年の春は程よく気を抜いたラフさとクラシックさを掛け合わせたスタイルが気分です。
大好きなオールネイビーのワントーンですが、ウールTの艶感にウールモヘアの柔らかいジャケットの質感、それを支えるブルーデニム。
奥行きのあるワントーンのスタイリングが個人的には最近ハマっていて、変わらずジャケットも気分すぎるので、それに合うボトムスを探していたらこれがドンピシャだったっていう感じでした。
スタイリングを組んだ時のニュアンスが、スラックスまできっちりとしすぎなくて、いわゆるなデニムパンツにはない品がある。そもそもデニム自体カジュアルなアイテムなので矛盾しているのですが、カジュアル見えしすぎてしまうものは僕自身苦手なので、個人的にはジャケットやこの後ご紹介するシャツスタイルがお好きな方には特におすすめできるデニムに感じています。
( CREDIT )
FRANK LEDER “ORGANIC STRIPED COTTON JACKET”
言わずもがな僕はシャツラバーなので今シーズンもシャツを数枚買い足す予定ですが、ここで着たFRANK LEDERのシャツもそのうちの一つで到着を楽しみにしていました。(受注会でオーダーいただいた方、お待たせしました!)
シャツにデニムは1LDKの昔からの鉄板スタイルですが、やっぱり僕にはこれが落ち着きます。今シーズンのメンズの仕入れでは例年よりもシャツやジャケットのバリエーションを増やしていますので、ぜひそちらも合わせて探しにいらしてください!
そして最後にデニムを選ぶ上で一番重要視される方が多いのが”サイズ感”ですよね。
僕は178cm細身体型でサイズ3を選びましたが、正直サイズ2でも全然穿くことはできます。ですが、ウエスト幅が広がることで生まれるワタリ幅のゆとりや裾の溜まりが僕はサイズ3の方が好みだったのでベルトで絞って穿いています。
それぞれの体型や合わせたい洋服、靴によっても穿き方が変わってくると思いますので、ぜひサイズが揃っているこのタイミングでご自身に合うものを選びにいらしてください!
先ほどの2スタイルは僕の私物で一度洗いにかけたものを穿いて撮影をしてきました。
上が新品、下が私物で並べてみましたが、少しだけ白糸が表に出てきて青みが強くなったように思います。初めから穿き心地自体は柔らかい方ですが、1ヶ月程とはいえ穿き続けることで馴染み、自分の生活に沿ったクセが付いてきたように思います。
デニムなのでそこまで頻繁に洗うものではありませんが、さらにここからどんな風に馴染み、色が落ちてくるのか、そこを楽しめるのもインディゴデニムならではの醍醐味というもの。
一見分かりづらいシンプルな洋服にこそ、穿いていく人のことを考えた想いがしっかりと込められているように思います。
もうすでにマイ定番になった4ポケットデニム、個人的にはSSで一番背中を押せるデニムです。紆余曲折これまで色んなデニムを穿いてきた方にこそチャレンジをおすすめします。
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1LDK annex 金澤
March 17, 2025, 7:04 PM
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