アイツいつもこれ着てんな。
こんにちは。1LDK annexの杉浦です。
先日、大好きなアーティストのライブに行ってきました。(両の手で数えられるくらいしかその方のライブに行ったことがないので大声で大好きとは言いずらいニワカですが。)
ありふれた言葉のはずなのに、その人が歌うと初めて聞いた言葉のように自分の中に落ちていく感覚。もはやこの人が何を言っても僕は受け入れてしまうんだろうなと感じます。
それに似た感覚を実は洋服でも味わっています。
この人たちが作っているからという安心感や「あえて」この人たちが提案しているのが良い。というように魅力や憧れに近いものを醸し出して、意図も簡単に自分の許容のキャパを広げられるのです。
今回のブログではそんなブランドから一つピックアップして紹介させていただきます。
OLD FOLK HOUSE
“Wool&Mohair Gabardine Trousers”
COL : NAVY / DARK GRAY
SIZE : 3 / 4 / 5
¥46,200-TAX IN
先日にブログでご紹介させていただいたオールドフォークハウスからスラックスをピックアップ。
ブランドの概要やお店でお取り扱いを始めた経緯を綴ってますので気になる方はぜひそちらから読んでみてください。
リメイク制作からスタートした彼らの服作りには、ブランドが掲げているコンセプト「リラックスとユーモア」が詰まっています。彼らのユーモアを汲み取るのも楽しいですし、自分で想像してクスッと笑えるのも魅力の一つ。
当たり前に服に囲まれてきて過ごしていると、良い意味でも悪い意味でも慣れてきてしまいます。素直に感情が昂って「欲しい!」となる瞬間が減ってきてるのかなと、、自分では認めてはいませんが、それが事実。
ですが今回はブルブルと揺さぶられました。
素材はウールとモヘアのギャバ。
ウール単品だと光沢とトロみが全面にきて気品を感じるイメージ、そしてモヘアだけだと清涼感とシャリ感のある表情がイメージとして先行します。
その二つを混ぜ、密度を高めて織り上げたのが今回採用されている生地。
上質な両素材の良い側面を秋冬として提案するにふさわしいバランスで掛け合わせてくれていると思います。トロッとしているけれどハリもあり、ドレープの陰影もとても綺麗に映る。
そのため秋冬らしく、裏地も膝裏まで付いている仕様になっています。キュプラとコットンを混ぜた肌当たりの良い裏地が私たちに快適な履き心地を。
165cm / NAVY / size 3
序盤に揺さぶられたと書きましたが、その要因の大きな一つがニット(カシミヤ)との合わせ。
お店として秋冬はカシミヤを意識的にセレクトしています。
その中でなかなか自分にとって腑に落ちるパンツが見つかっていませんでした。
ウールとは違いヌメっとした独特の光沢があるカシミヤにいつものパンツを合わせても、なぜかしっくりこなくて。
そんな時にこのパンツに出会いました。
適度なシャリ感と光沢、そしてユルさが僕の背伸び(カシミヤ)を包み隠してくれたのです。
全然無理してないです。みたいな顔でさりげなく着れるなーと。
ウエストや股上もリラックスしているので、その都度穿きたいニュアンスでスッキリにも、ダルくでも、対応できる万能型です。
ベタベタのスニーカーで穿いても素敵だなと思ったので、今シーズン買ったカシミヤ合わせてみようかな。とりあえずは暑いのでシャツかスウェットで我慢します笑
DARK GRAY↓
バックポケットのフラップの形は何だろうと感じた方。もうすでに当ブランドの魔力に引っ張られていますね。
ここからは僕の考察になりますので真偽は定かではないですが、一つの参考として書いておきます。
皆さんはお尻のポケットが少し斜めになっているものを見たことがありますか?
(あくまで参考程度ですが、左からデニムパンツ、チノパン、トラウザー)
通常ではデニムパンツやチノパンといったカジュアルなパンツに見られるディテール。
ヒップの丸みに添いやすくて視覚的にとても自然なバランスになります。
トラウザーの類ではかっちり感を出すために水平のものが多く存在します。
今回のスラックスでは、ポケットの口は水平。
ですが、ポケットに付いているフラップだけがカジュアルなパンツに用いられる斜めのディテールになっているのです。
(なぜフラップが片側だけしか付いていないのかは、「ピスポケット」で調べて見てください。)
どういうことかというと、一見すると一般的なトラウザーのノリなのにも関わらず、着用した空気感はどこか抜けて砕けたように感じます。
生地は深みがあり、形は綺麗なスラックス。そこにポップなディテールが組み合わさる。
これこそが当ブランドが作り上げてきたリラックスとユーモアの部分です。
日常感漂うゆったりとしたサイズ感とフフッとなるような砕けた解釈。
話は戻りますが、こんなパンツに僕はカシミヤを合わせたいなと思いました。
良い意味で雑多な(等身大な)スタイルこそ、その人らしさが出ると感じているので、この年齢でカシミヤを纏うハードルを少しでもこのスラックスで壊して、ラフだけど小綺麗な合わせを僕世代の方は特におすすめさせていただきます。
165cm / DARK GRAY / size 3
ウールモヘアの生地は重厚感があるので、ヘビィなアウターに対しても負けない存在感を放ってくれるのも魅力の一つ。
シーズンに左右されたくない気持ちも分かりますが、ある程度の季節や状況に絞ったアイテムはとても魅力的です。
その季節や状況が来る度にこれを着る。というマイルールが出来上がったり、少しオーバーに言うとこれを着たらその季節や状況を感じる、なんてことも。
それを続けて枠を広げることで「らしさ」が出てきちゃったり。
なんかアイツこの時期いつもこれ着てんな。をシーズンを追うごとに繰り返してアップデートしていくことができれば自分のスタイルが確立できるんじゃないのかなと思っています。
ネイビーと迷ったら、とりあえずこっちをお勧めさせていただこうかな。
黒や重たいカラーリングをたくさん持っていてもボヤッとした色だからこそ、馴染みやすくて小慣れた印象が出ると思います。
汎用性を求めるのであれば、DARK GRAY。洒落っ気を出したいならNAVY。といった具合でしょうか。
もちろん2色買いもありですよ笑
どちらにせよ比較的使いやすい形や色味なので、ぱっと見の好みで選んでしまっても損はないかなと。
店頭に来てくれた方にはテンプレのように言っていますが、スタイルの基盤はパンツだと思っているので、今年は何を着ようかなと考えている方はまず、パンツ探しの旅に出てはいかがでしょうか。
サイズ感等、気になればいつでもご相談お待ちしてます。
服を、そして寒さまでも楽しんでいきましょう。
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1LDK annex 杉浦
September 6, 2025, 11:09 AM
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