完璧さと余白
こんにちは。1LDK annexの三浦です。
気づけばあっという間に3月が終わり、4月に突入していました。
個人的に春は大好きな季節。花粉という大敵とは常に闘っていますが、外でご飯を食べたり、ハイキングに行ったり、冬にできなかった事が一気に沢山できるようになるので楽しみです。
今年もちゃんとお花見ができたので、私もやっとゆっくり春を感じられて嬉しかったです。
街では真っ新なスーツに身を包んだ方々によく遭遇します。これを読んでくださっている方の中にも新生活を始めた方もいらっしゃるでしょうか?4月は色んな環境も変わる節目でもありますので、私も改めて気を引き締め直してSSシーズンを突き進んでいこうと思います。
さて、ここから本題へ入りますが、皆さん春服の準備は完璧ですか?
私たちも今納品ラッシュに追われ、ブログやインスタグラムでの準備を急ピッチで進めています。
レディーススタッフ大久保と一緒に今私たちがリアルタイムで着たいものたちを随時更新していますので、絶賛悩み中の方は是非参考にしていただけると嬉しいです。
先日はレディースブランドのBELPERが立ち上がり、第一便として私がとても楽しみにしていたジャケットが到着したので、今日はそちらについてお話したいと思っています。
今シーズンは70年代に公開されたウディ・アレンの「インテリア」という映画から着想を得て製作されたコレクションです。
結構古い作品なのでご存じない方も多いかもしれませんが、個人的にとっても好きなジャンルの映画で、ストーリーだけでなくファッションや映像美も含めた総合演出がめちゃくちゃ素敵でウディ・アレンらしい作品だなという一本です。
舞台はニューヨークの山の手、ロングアイランドの海岸沿いに暮らす富裕な実業家アーサーという男性とその家族にまつわるお話。
30年連れ添った妻イブに突如別れを告げるところからストーリーはスタートしますが、インテリアコーディネーターを職業とする知的で完璧主義者である彼女によって構築されてきた洗練された”インテリア(居住空間)”の中で、次々に家族の関係が壊れていく様子を静かに描いていきます。
イブの家は全てがお洒落で計算されていて、あるべきものがあるべき位置に飾られている。
完璧なデザインや空間に囲まれて暮らすことは誰もが一度は憧れるライフスタイルですが、突如それが窮屈になる時があります。
人は決して完璧である必要などない、と改めて考えさせられる映画です。
この映画から着想を得て表現されている今回のBELPERは、この家族に必要だった完璧さの中にある “隙”みたいなものの重要性に着目し表現されていて、洋服における”余白”という概念も今回のコレクションのキーワードになっているのではないかなと個人的には感じています。
そこは素材や仕様、シルエットと様々ですが、尾崎さんがこの映画を観て感じたことが要所要所に反映されている気がしてとても面白かったです。
足し算ではなく引き算のインテリア。
今回のコレクションはいつもよりシンプルなデザインも目立ち、私たちの好きなベーシックなアイテムをBELPERらしく表現されていて個人的にも大好きなシーズンです。
BELPER
“WASHED HUNTING JACKET”
Color: BEIGE
SIZE: FREE
¥71,500- TAX IN
(と、映画はこんな感じの内容。気になる方はぜひチェックしてみてください。)
そんな事を念頭に置いていただきつつ洋服の話に戻りますが、今日ご紹介したいのはハンティングジャケットをベースに製作したこの春アウター。所々にブラックのレザーでアクセントを付けた特徴的な一着です。
その名の通り”ハンティング=狩猟用”につくられたジャケットですが、厚手で機能性や丈夫さを重視し、ガンパッチ(肩当て)やエルボーパッチ(肘当て)などが所々に備えつけられているものが所謂なものになりますが、それをそっくりそのまま再現するのではなく、デザインとして必要なものとそうでないものをBELPERの視点で削ぎ落として出来上がったものがこちらです。
元々はライフルを肩で支える時に反動を軽減をするために取り付けられたガンパッチですが、勿論私たちがこれで狩猟をすることはないので、実用性というよりは完全にデザイン美としての役割を担っているディティールになります。
私が初めてこのジャケットを見た時に、ガシッと肉厚でドライな質感のコットンと重厚感のあるブラックレザーのコントラストにかなりのインパクトを受けました。
メインの生地は強撚糸で織り上げたコットンダックを使用しており、通常のダック生地で作るハンティングジャケットよりもややシャープな印象に仕上げられています。
ただ、綺麗になりすぎてしまうとBELPERらしくなくなってしまう為、ウォッシャブルの牛革を先に縫い付けてレザーごと洗いにかけているそう。そうすることで表生地のコシは適度に抜け、レザーの断ち切り部分は少し削れ、全体がシャープさの中にやや野暮ったさを取り入れたデザインなっています。
フロントはジップとボタンで開閉することができ、襟もスタンドカラーになっているのでしっかりと留めて着ることで防風性も高まります。ダブルジップ仕様でもあるので、開閉のバランスも自在。
ボックスシルエットのややオーバーめなサイズ感なので、中に沢山着込むことができますので、秋から冬にかけての季節も重宝しそうです。
対照的にバックシルエットはシンプルではありますが、特徴的なタックのディティールがまた重要な役割を担ってくれています。
例えばガチのシューティングジャケットなんかは、ゲームポケットまたはガンホルダーという捕らえた獲物やおとりとなる小動物や鳥を入れるためのポケットが後ろ見頃に備わっているのが特徴らしいのですが、BELPERのジャケットはよりシンプルに。
縦に大きくタックが取られていて、左右対称に配されたウエストのアジャスターによってシルエットを変化させて楽しむことができるようになっています。
立体感が美しく、絞ることによってよりバックシルエットがスッキリするのでスタイリングのバランスを整えやすくもなります。
ハンティングジャケットという文脈は残しつつ、やりすぎない”余白”をこのあたりにも感じますね。
前回PHEENYのカバーオールをご紹介した時にもお話したかもしれませんが、今期のレディースはショート丈もしくはミドル丈のアウターを重点的にピックアップしてきました。
これは自分自身があまりロングコートを着なくなったという事と、いつもannexに来てくださるお客様もショートアウターがお好きな方が多いというシンプルな理由です。
私は身長が155cmなのですが、決して高い方ではないのでスタイリングのバランス感にはとても敏感な方だと思っています。度々店頭でお会いするお客さまに「実際は意外に小さいんですね!笑」と驚かれますが、洋服の着方でかなり誤魔化しているのが事実。
長年の感覚でスタイルを良く見せる方法は自分が一番よく分かっているので、むしろ特技と言っても過言ではありませんが、小柄な方でも安心して楽しめるオーバーサイズを私ならよりリアルにお伝えできるのかなと自負しています。
ロングコートはやはり小柄な人にとってはコーディネートするのが少し難しいのが本音。
歳を重ねるにつれて最近は洋服関連の我慢に疲れてしまったので、無理なく楽しめる自分らしい服をとことん貫こうかな。というフェーズに入りました。
ロング派の皆さんには本当に申し訳ないですが、暫くは短めをご提案していくと思いますので宜しくお願いします。(笑)
(CREDIT)
ANOTHER ASPECT “SHIRT 5.0”
PHEENY “Natural Slub Denim Wide Painter Pants”
MARROW “FABRIC PILLOW”
同じくレディーススタッフの大久保は身長が159cmで私より少し高いくらいなのですが、彼女もロングコート苦手派だそうで、普段短めのアウターを着ている事が多いです。
そこは私たち二人とも気が合うところなので、それぞれの得意なバランスで今回スタイリングしてみました。
大久保はシャツにデニムでカジュアルに合わせていますが、細かい小物使いがポイント。
ジャケットのレザーディティールを拾い、ベルトやシューズをブラックの革小物で統一しています。
全体的にはカジュアルな印象に見えますが、レザーの効果で全体が引き締まって見える気がしますね。
今annexで推しているMARROWのカラーバッグもアクセントになっていて可愛いです。
(CREDIT)
rus “FUTON pants”
私は今年気分なニットパンツスタイルをご提案したいです。今までであればスウェットパンツを合わせる事が多かったのですが、カジュアルダウンしすぎるのは気分ではなくなってしまったので、ほんの少しですが綺麗な要素というか上品な要素を取り入れるようにしています。
またこの特徴的なコットン生地の良さを活かす為に、インナーやボトムスの質感をあえて柔らかいものや艶のあるものなんかにしていただくとカッコイイのではないかと個人的に思っていますので、スラックスも合わせてみたいです。
ちなみに身長165cmのメンズスタッフ杉浦も綺麗に着用することができたので、男性の皆さまや背の高い女性陣にもぜひお勧めしたいです。
冒頭でもお話しした通り、BELPERは毎シーズン映画をモチーフとしたコレクション展開を行っていて、作品のムードやストーリー、背景を知った上で服を見ると感じ方が変わってくるのがこのブランドの面白いところだと思います。
インテリアをファッションに置き換えた時にも、伝えたいメッセージや価値観はとても理解できて純粋に楽しかったですし、改めて心地よさって何だろうと考えさせられました。
これも自分なりの解釈ではありますが、そのストーリーも拾いながら着てもらうことでこの服をもっと好きになってもらえるのではないかなとも思います。
今後もユニークなアイテムが届きますので、引き続き楽しみにしていてください。
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1LDK annex 三浦
April 2, 2026, 6:51 PM
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