1LDK annex

SHOP INFO

CATEGORY

【Blanc YM】 designer’s interview

 

 

こんにちは。1LDK annexの田代です。

 

 

前回取り扱いスタートのアナウンスをしましたBlanc YM
とても素晴らしいプロダクトに心掴まれ、絶対にannexで提案したいと強く思いました。ただ、始めるにあたってどうやってこの良さを伝えていこうかと、、、

始めます、アイテムこれです、スタイルこうです、だと味気ない気がしていて、製品の奥まった部分や温度を伝えたいと思いました。

 

であるならば作り手のお話をダイレクトに伝えることから始めるのが良いのでは無いかと、今回のインタビュー形式でのブログを敢行することになりました。

デザイナーの宮内さんの人柄や洋服作りへの考えなど、、、とても共感できる部分からannexで扱う意味など、その一端に触れてもらえたら嬉しいです。
だいぶ長尺となりますので、本格的な立ち上がりまでゆっくりと読み進めていただけたらと思います。

では、、、、

 

 

田代(以下:田)、杉浦(以下:杉)、宮内氏(以下:宮)

 

 

(田)ブランドの始まりはいつからですか?

(宮)2016年にはじまって今年で10周年になります。

始まりは文化服装を卒業するタイミングで東日本大震災があって就職の入り口が狭かったというのもあり、もともと独立願望があったので、一回若いうちにやってみよう。みたいなのがあって失敗したらしたでというので、アシスタントインターンを数年やって独立に至りましたね。当時は資金もなかったのでワンラックくらいからで3~4型の10着あるかないかでスタートしました。

 

 

 

(田)その時から作っている根本は変わってないですか?

(宮)アイテム的には変わってますが、根本は変わってなくて主観的なもの作りはしているというか、、、あんまり寄り添い過ぎず、時代の流れはキャッチしたいなと思いながらですね。トレンドや時代感を追ってものつくりしている感覚はなくて、ただ見る様にはしていて、、、
自分の考えとトレンドが近づきすぎず離れすぎず、常に一定の距離感は大事にしています。

 

(田)初めて見た時に素材や生地感にこだわりを感じました。あ、いい服だなって。

(宮)そうですね、素材とシルエットでできてるところがあると言いますか、服そのものがデザインで成り立つという考え方よりはアウトラインや、それを形成する素材は意識しています。

 

 

 

(宮)素材でいえば、毎シーズンスワッチをストックしているものや新しく取り寄せるものもたくさんあって、制作のはじめに見直しますね。機屋さんが提案しているものやオリジナルのものもありますが、それらを叩き台に進行していきます。

オリジナルだから良いとも思っていないので、良かったらそのまま使うこともあります。

(田)こういった素材や生地の良さはブランドの積み上げで深めていったんですね

(宮)そうですね。生地の良さっていうところと、とはいえ一番良い生地だから使いたいというのは無くて、リアリティのあるもの作りではあるので快適性や日常的であるための自分なりなアウトラインの形成をするための生地選びというところでの必然性はあるかもしれません。

(田)着やすさとか日常的なところに向かっていった結果が日本の生地なんですね。

(宮)インポートも全く使わないわけじゃないですが、自分で見て作ってとなるとそういうものが多いかもしれませんね。

自分が好きでストックしているのもあって、シーズンの初めになんとなく見返しながら気に入っているけどずっと使わなかったり、やったことないものとか、このタイミングなら良いかもというのをやっていますね。

 

 

 

 

(杉)ものつくりにおいてはおそらくご自身が着るから作るというタイプかなと思っているのですがどうですか?

(宮)まさにそうですね。先ほどの話じゃないですけど、割と主観的というか自分がベースになってて、自分のクローゼット的な意識はありますね。それこそ最初はそんなスタートで、徐々に型が増えていっても自分の身の回りの人を思い浮かべながら作ったりもしていますね。

デザイン先行しているよりは、リアリティのある部分に投げることが多いですし、意外と初期衝動だったりもします。

 

(杉)この人が着たらいいなというリアルがあるから変に浮いて見えないんでしょうね。
(田)オーセンティック、フラットに見えますが、引力があるように感じますし、既視感があるんだけど確実に異なる何かがちゃんとあるんですよね。

(宮)仰る通りですね。例えば古着とかこういった現物をベースにしますが、ただ古着だけをというよりは、それを継承している意識は持っていたいです。それを焼き直す、再現するよりかは一個自分に寄せるというのはあって、オーセンティックだったりそう見えるけど違うというのは、そのベースはあるんですけどその箱の中でデザインするというのはすごく意識しています。

ゼロイチといえばそうですが、完全に見たことないものを作るよりかは、角度を変える。そういうディテールのコンポジションだったりとか少し変えるだけで目新しさが出るかなと。それはシルエットやディテール様々ですが。

 

 

 

 

(宮)それこそ今期だと定番的にやっているトラックジャケットはソリッドな表情をしていますが形としては90年代的なものを元ネタにしています。ただ、これを再現するより自分に寄せたいといのがあって制作しています。

(田)確かにこう見ると同じとこからやってきているとは思えないですね。

(宮)それがわからないというとこまで行きたいのはありますし、逆にこういうディテールから始まることもあって、例えばこれのこの部分を再現したいな。から始まり、そういうマクロなところから服になっていくというか、、、音楽で言うリフから1曲が始まるだとか、映画だとこのワンシーンのために2時間半あるじゃないけど、そういった広がり方も時々ありますね。

 

 

 

(宮)ここにあるのもなんとなくの気分なやつで、ミリタリーやバーバリー、ヴェルサーチとかマルジェラ、ミッソーニスポーツや、、、

(田)近代のものもあるんですね、、、!

(宮)スポーツっぽいのもあったりとか、ヴィンテージから現行までジャンルを横断してますね。

(田)そこがジャンルレスな代わりに乗せる生地は日常的だったり身近な部分が共通しているから、コレクションになったときに一貫性があって美しいんですね。

(宮)そうですね。わかりやすくいうと綺麗なものは好きなので、そういうところで古着らしい再現をしたい、はないですね。素材もそうですし、自分らしくブランドらしくやっています。

(田)上品ではありますが、かしこまってない感じがすごく自然に受け取れるんですよね。

(宮)おしゃれである手前、ファッションとか服のやってる感があるとカッコよくはないなと思ってて、おしゃれとかっこよさの部分は絶妙に自分の中では違っています。家帰ってきてガサっと置いといて次の日そのまま着る。でもそういうテンションが様になるような人というか、それは意識的で、だからシワにならない素材を選ぶこともありますし、シワになってもいっか、ちょっと破けててもいっかみたいな。

サイズ展開ももちろんしてますが、本音のところで言うと、ちょっとデカければ切ればいっかみたいなそれぐらいのテンションでも雰囲気が出ると言うか、自分で体に合わせて着ると言うか、、

(田)かなり自由ですよね

(宮)その方が好きというか、人として生っぽいと言うんですかね。

(田)服を見ててもこの人着れなさそうみたいなのがなくて、受け皿の広さがブランド自体にある気がしています。

(宮)ほんとにその人次第ですけど、袖長いなや丈長いなと言うのも極端な話折っちゃえばどうにでもなるような、様になる服ですよというようなのが個人的に好きで、古着とかもそう言うやり方になるじゃないですか?その感じがうまくいくといいなと思っていて。

(田)その着こなしの感覚はファッション寄りですよね

(宮)そうですね、僕もスタートはモノですけど、モノからファッションに寄せていく、ムードを作っていくみたいなのはあって、漠然とした抽象的なものから始めるよりは、一点から初めて、これがあるからこれ作ろうかな、と連想していって、徐々にそれが広がっていって、自分の気分が自分でわかっていく感覚ですね。それがムードやファッション、一つのコレクションに変わっていきますね。なので最初にテーマやコンセプトはなく衝動的に初めて、徐々に全体像が見えていく感じです。

(田)先ほどのマクロなものの作り方が全般にも統一しているんですね。

 

 

 

(田)おそらくお店で始めるにあたって最初に見せるのがこのシャツになると思うのですが、

(宮)そうかもしれないですね。それもブラッシュアップしながら、200番手の相当詰まったタイプライターにしています。タッチが良くて、夏場も着やすいです。どこか突飛なことをするでもなく、オーセンティックでありながら、多少後ろ身頃にバランスや用尺を取ったり、段差があったりと調整しています。特別な色ではないですがいいですよね。

(田)ストレートな普通のシャツを久々に着たいと思いました。改めて買うって最近してなかったので、シンプルに着れる無地の綺麗なシャツに惹かれましたしとても高揚したのを覚えています。

 

 

 

(田)全部好きですけど、シャツだとこれめちゃくちゃ好きだなって、、変なことしてないし普遍的なものなのに惹かれるってある意味特殊だと思ってます。

(宮)そう言うものが服に限らず好きなんですよね。
角度を変えて面白くなっているものとかや、芸術なんかもそうですけど。常に微差で表現する事を意識していて、世の中にあるモノとぎりぎりないモノ。生地と洋服のアウトライン、アーカイブと時代感あるもの。などなど、、なんとなく間感を意識しています。

 

 

 

(宮)今期も作っていますけどシャツジャケットというかジャケットの面してシャツみたいに着れたり、シャツの表情なのにジャケット的に着れたりとか、絶妙に分類されないような服も好きで、、

(田)その感じが今の日本の気候にはマッチしてそうですよね。

(宮)暑くなるの早いけど、だからと言ってTシャツ一枚で過ごしたいかっていうのが別で、絶妙な服が欲しくなりますよね。

(田)それでシャツ以外のレパートリーがあると嬉しいんですよね

(宮)僕もシャツみたいなジャケット、ジャケットみたいなシャツとか、いわゆるアイテムのカテゴリーをどこに入れたらいいのかみたいな、その感じもいいなと思ってて。そういうのが結構好きで。

(田)既存の枠組みを壊すようなパンクさを感じますし、またそれも宮内さんのリアルなんでしょうね

(宮)そうなんですよ。それが結果的に今の日本の気候や湿度感に合っているんですよね。

 

 

 

(杉)ブランド内のお気に入りはコートですか?

(宮)そうですねぇ、僕はアウターをざっくり着たい。アウターをアウターらしく着たいというのがあって。その点、シルエットで言うと、所謂トワルを引いた時にディテールを含めて調整しながら理想のところに着地させていきます。

 

 

 

(田)すごい資料多いですね、、、!!美術的なものだったりとか、、

(宮)古着もそうですが、書籍や写真集、アートブックみたなのは好きで、、、これが直接的に影響するわけではないですが、インスピレーション源でありつつあくまで趣味と並列ですね。間接的ではありますが、今の気分はこの辺りかな、、、

 

 

 

 

(宮)割と悩むと外にアイデアを求めがちじゃないですか?僕はどっちかというと自分の経験したことを思い返すのがすっきりするんです。

(杉)内側なんですね、、!!

(宮)矢印はなるべく内側に向けたほうが悩んでる時は特に。きっかけとしては外に向けたことになるんですが、、笑

僕の悩みはほとんど何を作ろうかなってところなので、外出て古着屋、古本探しもしょっちゅうするんですけど、とはいえ色々なものを集めたり見たりしてきたんで何か自分の手元にあるものとか、自分で一回考えながら、「忘れてたけどあれあったな」とか「あん時やろうと思ったことあったじゃん」みたいな初心やその時の感性に戻ることはよくあります。

(田)そのスイッチを押すための資料でもあるってことですね。

 

 

 

(宮)大人になると新しいことを得ていたり、情報や感度は上がりながらも、一番下に結構いいこと埋まっているような、地層を掘り返す感覚ですね。そう言う意味でもこの本のタイトル、内容ともにとても好きです。

 

 

 

(杉)ちなみに何かを伝えるときに明確な言語化を求めるのか、空気感な部分なのかどっちですか?

(宮)服を作ってそれがブランドになっているわけなので、結局具体的な物作りと、抽象的な表現どっちも必要であって、モノだけでもなく、ムードを表現するのも大事だと思っています。言語化できればいいなと思うんですが、中間の部分を抜いたり、言葉にするとチープかなと思う時もありますし、自分が作ったものを自分で因数分解しすぎるのもムードや色気が失われるような気はしてます。もちろん蘊蓄(うんちく)も好きなので否定的ではないですが、バランス、余白は気にします。

そういった意味でも、お店側のフィルターを通した伝え方も正解で、むしろそうしていただけると興味をそそられますね。

(田)そう言う点では僕ら自身が見た時に、気に入っているというか、素直に好きだなぁ、と言うのがあるのでこれを伝えたいなと思っています。

(宮)それはとても感じましたし、提案、共感して欲しいと言うのが強く理解できました。

(田)ただ好きなだけでなく、annexとしての親和性も強く感じたのもありますね。

(宮)お店を見させていただいてよりそう言う雰囲気、マッチの度合いは感じました。

 

 

 

(杉)現実的にもこの感じで手が届く金額なのも大きいですよね

(宮)そこも意識的ではあって、リアリティや生っぽさと言うところを考えると高級なものには部類されるんですけどそれだけではないと言いますか、、、適当に着て、次の日そのまま着れるような感覚もあるからこそ、大事に大事に着るだけではないと思っていて。

自分でデザインをしていて、少人数のチームで作っているので今の型数が限界と言うのもありますし、一着作るのにも時間がかかるタイプなので、スケールを大きくして見せたいよりも一着でも魅せれるものを産みたいと言うのがありますね。

 

 

 

 

(田)最後にannexで取り扱うことでどう伝わることを期待していただけますか?

(宮)ブランドがお客さんに届くまでのフィルターを通して伝えていただけるとこですね。
うちの服もいくつかの地域や国でも買えるので、一つのお店で買える理由が近所だと言うのもあると思いますが、僕自身、Blanc YMが各お店さんに並んでいる時に、実際は一緒の服なんですけど、なんとなく違う服が並んでいる感覚があります。それはそのお店がそれぞれのムード感を作っていると言うのがありますね。

ブランドの表現をダイレクトに伝えてくれるのもとてもありがたいですし、ただ解釈があって伝えてくれる、世に広げてくれると言うのは、ブランドとしても新しい世界が見えるので、その点ではannexさんは特に強い部分がありそうな気がしてて。

特にこのようにブログであったり文字で表現されているのもお店としてのステートメントや丁寧さは感じてて、偉そうになりますがそう言うところがいいなと思っています。なので取り組みが楽しみですね。

(田)僕らもとても楽しみですし、早く皆さんにお披露目したい気持ちでいっぱいです。本日はありがとうございました。

 

 

○お問い合わせ先

1LDK annex

〒461-0001
愛知県名古屋市東区泉1-12-33
052-211-9546

info@1ldk-annex.jp

皆様のご来店を心よりお待ちしております。

1LDK annex 田代

1LDK annex Instagram

1LDK annex Twitter

IZUMIYA ONLINE STORE

July 20, 2026, 7:00 PM

Category: PICK UP