研究の過程
取り扱いを始めて2シーズン目。
YOUTH OF THE WATERの洋服を見ると、まるで衣類を研究対象とした、
成果、過程の発表を見ているような気持ちになります。
こんにちは。1LDK annexの田代です。
衣類とそれに纏わる歴史を紐解き、現代的でオリジナルの解釈を加える。
特にこの紐解くという作業の解像度が兎に角高く、綿密に探究された結果から導き出された上で、
上田氏のフィルターを通すことによって、再現性の高いレプリカではなく、
現代に足跡を残す歴史の1枚として、しっかりとそこに存在する個を感じるのです。
今回のヒッコリーはこの壮大にも聞こえる前置きを正に体現したピースとなっています。
ヒッコリーと聞いて連想する、デニムのレパートリーの一つ。
ではなく、その生まれを更に遡った原型としてのオリジナルを元に特注した生地を制作。
当時のヒッコリーと言うのはグログランと平織りの2つの組織から構成されているそうな。
色ごとに織の組織を変えることで単純な柄の様に見えて実はとても手の混み、
面倒くさい作業を経て作成された生地は単なるワークのヒッコリーの枠に収まるのではなく、
異なる存在感を手にしているのです。
所謂デニムの延長にあるヒッコリーであれば、
スタイリングにある程度決まった型や雰囲気が想像できてしまうので惹かれることはないのですが、
今回のこれを見た時に、特別な佇まいを感じてセレクトせずにはいられず、、、
その後、ここに至る過程を聞いてなるほど納得と、腑に落ちたものです。
jacket – YOUTH OF THE WATER “HICKORY JACKET(252-02001) / BLACK×WHITE”
knit – YOUTH OF THE WATER “CREW NECK SWEATER(252-06001) / GREY”
denim – YOKE “DENIM WIDE-LEG BUGGY PANTS / INDIGO”
ゆっくりと時間を掛けて織り上げられた生地は、
しっかりとした密度感を感じながらもその着用感は軽アウターらしい軽やかさを持っています。
それこそGジャンを羽織るような感覚に近いですね。
1日を通しての温度差が出てきた最近に特に重宝するであろう着心地です。
補強と、アクセントになる裏地使い。
ポケットは、両開きになる仕様になっており、手を入れる際の動きがとてもスムーズで感動します。
パタンナー出身もあって、こういった細い部分に技量の高さが伺えますし、
ちゃんとリアルクローズに沿った着心地の内容があるからこそ
私たちも提案していきたいと思わされる一つのポイントでもあります。
素材は綿100%
それでいての組織の密度感。
そうです、経年変化を楽しんでいくのです。
jacket – YOUTH OF THE WATER “HICKORY JACKET(252-02001) / BLACK×CHARCOAL”
shirt – HERILL “Broad Buttondown shirt / GRAY”
denim – YOUTH OF THE WATER “DENIM PANTS(252-03002) / INDIGO”
複雑に作成された堅牢なヒッコリーは本来『三世代持つ』と言われるほどの高い耐久力を備えるそうです。
私達が現代で着て、それを後世に受け継いでいく。
それが繰り返されて、いつの日か未来の人がこの服を見て、どういう経緯で作られたのか思いを馳せる。
私達がヴィンテージを見て、時代背景から考察するのと同様に。
そんなことが起こりうるかと思うとそれに対してすごくロマンを感じずにはいられません。
だからYOUTHの服は研究の成果、過程としました。
私達もまた、その研究の一員として存在しており、
過程を受けて着ていくことで各々の答えに向かっていっているのだと思います。
常に能動的に考えさせられるからYOUTHから目が離せないですし、
そんな感動を少しでも多くの方に伝えられたら嬉しいです。
私からの研究の過程とします。
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1LDK annex 田代
March 16, 2025, 2:49 PM
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