昔も今もレアなもの。
こんにちは。
1LDKの柳沼です。
「サンプリング」
ファッション業界では良く耳にするワードの一つ。
有名所のサンプリングは、数多くのブランドがそれにアレンジを加えリリースしたりするものですが、なかには「なんだこれ」と目を疑うものもチラホラと。
元ネタを探る。それってとても面白いことで、「そこはこう変えたのか」「なるほど」といった事が多々あります。
今日ご紹介する一着も、元ネタはかなりのレア物。
なかなかお目にかかれないでしょうし、まず着ている人を見た事がありません。
“CLASS”
COL:ECRU SIZE:2
￥81,000 (￥89,100 TAX IN)
毎度のこと、一癖あるアイテムを製作されている”CLASS”から、ショート丈のジャケット。
先ほども触れましたが、このデザインの中にもしっかりとサンプリングが隠されています。
元ネタとなるのは、1940年代にアメリカ空軍にて使用されていた通称「電熱線ジャケット」。
ちゃんとした名称がわかっていない為、通称として呼ぶしか無いほどかなりレアなアイテムです。
元ネタとなるジャケットは所謂ライナーのようなもので、付属するコンセントを繋げると発熱する防寒着。空を主戦場とするパイロットは氷点下のなか操縦することもあり、当たり前ですがこのような防寒は欠かせなかったのでしょう。
しかしこのジャケットはあまり知られていない、、、
理由としては、パイロットジャケットの最高峰”MA-1″の存在が大きいからでしょう。
あれだけファッションにも落とし込みがされ、数々のブランドが製作しているジャケットがあえば、おのずと個性派は陽の光を浴びる事なく、、、
しかし、そこに目をつけたCLASS、僕が言うのもおかしな話ですが、流石としか言いようがありません。
サンプリング元をイメージしやすいように、裏返してみました。
不確定なことはあまり言えませんが、「こっちでも着られる！？」と少し思ってしまったり、、、タグが表に出るだけですので、イケる気もします、、、笑
袖の仕様や、ノーカラーの襟元、前立ての仕様など、フライトジャケットのライナーらしさも感じつつ、色味が落ち着いている事で馴染みやすさも感じたり。
表で着ると、この存在感。
実際の電熱線のように再現された表面は二重構造となっており、くっきりと膨らみのある表情に。
そして、極端に短い着丈は前後差をつけており、インナーとのレイヤードでワクワクするポイント。
これが難しい！と感じる方も多いと思われますが、昔ながらのデニムジャケットのような感覚で着ていただければそこまで戸惑う事も無いように感じます。
袖、前身頃、後身頃、全体を覆うデザイン。
見る人によっては葉脈のようにも捉えられ、これは独特だとしか言いようがありません。
普段着とは相対する一張羅的なアイテムですが、こういったモノに惹かれるタイミングは必ずと言って良いほどあります。
手持ちのジャケットに飽きてしまうのもそうですが、羽織りの存在感が大きい寒い季節においてはこれ一着でその日のスタイリングをカッコつけられる、それだけ頼もしいアイテムだと僕は思います。
CREDIT
UNUSED”US2069-C002S2″￥19,000(￥20,900 TAX IN)
UNIVERSAL PRODUCTS”NO TUCK CHINO TROUSERS”￥22,000(24,200 TAX IN)
個人的にベストな合わせは、全体をモノトーンで合わせ、シルエットをスッキリとさせる事。
ジャケットの存在感が強い分、他のアイテムではバランスを取りたくなるもの。
しかし、これに派手なアイテムを掛け合わせる、そんな強者も是非見てみたいと笑
店頭ではそれも一つの楽しみとし、僕らスタッフはこのジャケットの旅立ちを待つことにします。
なかなか見ることのできないサンプリング、普段着とは一線を画すデザイン、思わず「おしゃれだな〜」と唸ってしまう一着。
背景を掘れば掘るほど、魅力的に見えてくるのは止められないことでしょう。
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1LDK 柳沼
August 18, 2021, 8:05 PM
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