“Woyzeck (ヴォイツェック)”
こんにちは。1LDK annexの金澤です。
待ってました。フランクリーダー。
インポート、ドイツのブランドなので、このご時世・色々な問題が重なる今、この時期に日本まで到着するか少しばかり不安でしたが無事届いてくれました。
考えてみると、annexで行なった受注会から早3ヶ月が経とうとしています。
暑さもこれからという6月時期の開催にも関わらず、オーダーして下さった皆様本当にありがとうございました。
僕自身大のフランク好きですので、フランク好きが集まる受注会という場は、とても特別な期間で”ここの生地が〜”とか”ここのボタンが〜”など、皆さん着目される視点が面白いんですよね。
今期分を一気見できるのも受注会の醍醐味なわけですが、この受注会の時からこれだけは特に欲しいな。と狙っていたのが今日ご紹介するパンツです。
< FRANK LEDER >
“BAVARIAN LODEN TWOTONE DRAWSTRING PANTS”
Size : S / M
Price : ¥58,000- (¥63,800-tax in)
納品されてすぐ買いました。やっぱりかっこいい。
フランクリーダーといえば、、、の代名詞的な生地”ローデンウール”です。
ところで皆さんウールにどのようなイメージをお持ちでしょうか?
チクチク刺さるような不快な思いをされた事は今までに一度は経験があるはず。
そんな一般的なウールとは一線を画すのがこのローデンウール。言うなれば、ウールの王様です。
このローデンウールとは、美しいアルプスの山々、豊かな大自然に囲まれたオーストリアとイタリアにまたがるチロル地方のローデレス村で16世紀頃に誕生した生地とされていて、この地の厳しい寒さに耐えるために作られたそうです。
山岳地帯の羊の毛をあまり脱脂せずに縮絨させる事で、ぎっちりと目が詰まり油脂分を含んだしっとりとした仕上がりに。
これにより自然由来の撥水や防水性能が備わっているんです。
改めて、昔の方々の知恵に脱帽です、、、
そんな生地使いが巧みなフランクリーダーですが、今シーズンのテーマは”Woyzeck (ヴォイツェック)”
ドイツで最も有名な劇作家の一人であるゲオルク・ビュッヒナーの戯曲から着想を得たのが今作で、その主人公にあたる人物の名前がテーマ名である”ヴォイツェック”。
抑圧や戦争に反対する劇であり、人間が環境から檻に入れられ虐待されるとどうなっていくのか。という内容が描かれています。
この内容を踏まえて、フランク自身の解釈を加え作られたのが今回のコレクションというわけです。
そして話を今回ご紹介するパンツに移しますが、このアイテムは色調の近い2枚の生地から構成されていて、濃い色の生地は後ろに配置しています。
これは先程お話しした虐待や抑圧への抗議、影から抜け出すような意味が込められています。
写真からも伝わるかと思いますが、この2枚の生地の貼り合わせが本当に綺麗で、寸分のズレ無く縫い合わせられていて、物作りの繊細さを感じ取れる部分だと思います。
そんな繊細な作りから出来上がる洋服たちは、大胆かつ独創的なものが多く、若干の違和感を含んでいるのがフランクリーダーの面白さ。
この違和感を自分なりに噛み砕いて、着倒して、馴染んでくるころには、きっとまた次なる違和感が欲しくなる。
こういった使い手に委ねて、その人それぞれのスタイルによって全くちがうものに見えてしまうのがこのブランドの魅力では無いでしょうか。
着用詳細 178cm / GREEN / Size S
どんな方でも穿くことができるくらい大きく取られたウエストをぎゅっと絞って穿くドローストリングパンツ。
フランクの定番的な形なので、ご存知の方も多いのでは。
このたっぷりとゆとりをもたせたワタリから緩やかにテーパードを効かせたシルエットがドンズバです。
デザインから生産に至るまで、全てドイツで行われており、正真正銘のドイツ製。
ということで、悲しいことに日本人には少し長めのレングス設定なので、大体どのパンツを穿いてもクッションが溜まります。(僕は靴によって変えますが、大体ワンロールして穿いています。)
気怠いもたつきに対して丁度いい肉感の品のある生地。
相対する雰囲気が混じり合う事で生まれる新鮮なバランス感はこのブランドならではだと思います。
着用詳細 178cm / WINE RED / Size M
僕自身ローデンウールのシャツは持っていて、冬になると引っ張り出してくる一軍の洋服なのですが、着ていてシワにもならないですし、面倒なブラッシングも必要無い。
雑に扱うわけでは無いですが、ものすごく丈夫な生地なので、安心して使い続けてもらえると思います。
僕がガサツなだけかもしれませんが、神経質になる事なくラクに使えるアイテムです。
そんなこんなでようやく手に入れたパンツ。
気持ち早めですが、9月に入ったので、ガシガシ穿いていきます。
決して万人ウケするような洋服では無いことは重々承知ですが、試してみる価値はあると思います。
上下フランクでコテコテコーデももちろんかっこいい。さらに輝きを増すのは他の手持ちの洋服と組み合わせた時です。
ファッションは自由。表現は自由。
それを再認識させてくれるフランクリーダーの洋服たち。
このパンツをどうやって手持ちもアイテムと合わせようか。パズルのような感覚でこれも違う。これも違う、、これだ。
バチっとハマるスタイリングに出会えた時の快感を味わってみてください。
男心くすぐるフランクの物作りに、最高級のローデンウール。
今年の主役級パンツにいかがでしょう。
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1LDK annex 金澤
September 1, 2022, 6:43 PM
Category: PICK UP