今の時期から着たい、FRANK LEDERのアイテム
FRANK LEDER AUTUMN / WINTER 2017-2018 “DER UNSICHTBARE FEIND”
FRANK LEDER “OVERVEST FOR 1LDK”
こんにちは。
1LDK AOYAMA HOTELの河上です。
一貫したドイツ生産へのこだわり。
毎シーズン、ドイツの伝統的かつ歴史的な背景を映画の様なストーリーに変えて自身のガーメントに織り込み、「洋服を着る。」という楽しみ以外の要素を着る人に与えてくれるブランド:FRANK LEDER。
今シーズンは久々にストーリー性の高いディテールを洋服に組み込んでいる様に感じられます。
ダッフルコートのトグルに隠されたマイクロフィルム。
ジャケットのポケットにMICROFILM入りのくるみ(!)。
監視用に穴の空いた新聞等が隠されたコート。
くり抜かれた本には盗撮カメラ。
今シーズンのFRANK LEDERのコレクションテーマは1950年代/1960年代の東西冷戦時のスパイ活動の物語。
FRANK LEDER AUTUMN / WINTER 2017-2018
“DER UNSICHTBARE FEIND”
「見えない敵」
その洋服のディテールにおける全ては。
情報の収集、敵陣の視察、偽装、情報監視、尾行にまつわるもの。
本気とも冗談ともつかないユニークなディテールに笑ってしまう方も少なくは無かったはず。
この一見重々しく、雰囲気ある洋服の中に点在するデザイナー自身のクリエイティブな発想が光るブランド:それがFRANK LEDERです。
本日は今時期から着たいと感じる、アウターの紹介をします。
FRANK LEDER “NAVY NEP HERRINGBONE WOOL LONG COAT WITH POCKET” ¥158,000+TAX-
ヨーロッパの伝統的なファブリックであるネップツイードを用いたロングコート。
グレー地の生地に入る明るいブルーのネップが組み合わさることで全体的にネイビーに見える、奥行きのある表情。
ダブルのライダースディテールが非常に男らしい雰囲気を醸し出すアイテム。
個人的にはこのコートの最大の魅力は右肩から裾にかけて走るリネンテープだと感じます。
比翼仕立ての仕様により、釦をとめた際にも、ガバと羽織って着る際にもアクセントになってくれるポイントです。
また、表地に使用されるネップツイードはウールの油分を多く含み、雨や汚れにも非常に強い生地。
着込んだ際の経年変化にも期待が出来ます。
裏地は今シーズン、僕がFRANK LEDERに別注をお願いした“OVERVEST FOR 1LDK”にも使用されているBLACK COTTONにも用いられる生地が使用されています。
ジャリっとしたドライな生地感が心地よく、非常にタフな生地。
裏地の傷みなども気にせずに、気軽にガシガシ着られる点も魅力的なコートです。
フロントボタンを全て留めると綺麗なIラインのシルエット。
ツイーディなコート特有のクラシカルな雰囲気ながら、スポーティなライダースディテールにより全体的に重々しくは感じないはず。
お勧めしたいのがトップの釦のみを留める着方。
縦に走るリネンテープの表情。
全体的にAラインのシルエットに変わり、より軽快な表情に。
ダークトーンのネイビー一色の中に映えるカーキのリネンテープ。
ここから他のアイテムの色も拾いやすいので、コーディネートを考えるのも楽しくなってくるかと思います。
留める釦位置で雰囲気がガラッと変わるのもポイントの一つ。
その日の気分で色々と遊んでみてはいかがでしょうか。
「FRANK LEDER」だから、と言ってウールのトラウザース等に合わせて雰囲気を寄せて。。。
という考え方は全く必要ありません。
むしろ一枚でここまで雰囲気のあるアイテムを、どう自分の着たいように着るか、を考えながら自分に合わせていくのが楽しい洋服です。
経年変化も楽しめますが、どちらか言うとどう自分のスタイルに染めていくか、という過程も非常に面白いかと思います。
次はこちらです。
FRANK LEDER “BLACK COTTON PADDED JACKET WITH LAMB LEATHER COLLAR” ¥98,000+TAX-
“OVERVEST FOR 1LDK”にも使用されているBLACK COTTONに用いられた、中綿入りの表地。
そもそも前回の別注に踏み切ったのも、展示会の際にこのアイテムが目に入ったからです。
シープスキンのボアが贅沢に襟にあしらわれたブルゾン。
襟ボアの黒/中綿入りの生地が生み出す黒/ヴィンテージのデッドストックの釦に光る黒。
という様に黒のコントラストが一枚で為されるアイテム。
黒の奥行きを楽しむにはとても良いジャケットです。
マスキュリンにデニム、ワークパンツ、といったコーディネートも良いと思いますが、個人的にはスラックスなどで少しだけ綺麗な要素を入れてあげると合わせやすいかと思います。
FRANK LEDERのヘビーアウターで10万円を切る価格設定にもびっくりしましたが、個人的に一番びっくりしていたのは現実的に使いやすいポケットが内側に付属すること。
いつもポケットの配置には比較的首を傾げる部分も多かったので、驚きました。
全体的にバランスの良いシルエット等も考えると、このガーメントはFRANK LEDERが考える特にリアリティのあるガーメントなのかもしれません。
タフな生地、手入れも気にせず使い込める雰囲気、気軽に羽織って出かけられる様なアイテム。
一枚でも十分に暖かですが、ミリタリーのライナーの様な雰囲気も持つアイテムなので、ゆったりとしたコートのインナーとして差し込んでみても良いかと思います。
洋服は買って、着て、という過程で初めて自分の物になると思います。
高い洋服は買って満足、むしろ買って着ていて汚れたらどうしよう。。。なんて結果や不安を抱いてしまうのも事実です。
FRANK LEDERというブランドの親しみやすさの一つに、「確かに高い洋服だけど、汚れや変化を気にせず、むしろ楽しんでいける。」という懐の深さがあります。
“買った時は80%の魅力。後の20%は持ち主が付け加えて行って欲しい。”
これはデザイナーのFRANK LEDER自身の言葉。
この理想を、ここまで使用者に向けて現実的に提案しているブランドは数少ないと思います。
既にFRANK LEDERのアイテムをお持ちの方はクローゼットから引っ張り出して。
まだお持ちでない方は今日紹介したアイテムを是非。
重厚感のある雰囲気ある生地を用いるこのブランドが一番生きる時期はもう既に訪れています。
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1LDK AOYAMA HOTEL STAFF 河上